(1996フォーライフ/監督:林海象/出演:永瀬正敏、夏川結衣、山口智子)

濱マイク・シリーズの完結編で、観客サービスにあふれた内容になっている。永瀬正敏が、探偵と殺人鬼という二役に挑み、いきいきと動き回る。またマイクに恋人が登場。それが口の不自由な少女というのもロマンティックだ。いままで抑えていた監督のこだわりが一気に出た感じで、少し悪ノリが過ぎるような気もするが、シリーズを通してのファンには微笑ましく、初めて見た人にも楽しめる作りになっている。


私立探偵濱マイクシリーズ〜罠#THE#TRAP


わらの犬
STRAW DOGS

(1971米/監督:サム・ペキンパー/出演:ダスティン・ホフマン、スーザン・ジョージ)

見るからに奔放なアメリカ娘が歩いてくると、封建的な異国の田舎の人々は飢えた好奇の目で彼女を見る。妻を見る男たちの視線に鈍感なダスティン・ホフマンに、冒頭からこちらはハラハライライラ。もうこの映画は最初から怖いのだ。カルチャーギャップと言ってしまえばそれまでだが、アメリカでは平気な格好や態度が、他国では男を誘う仕草に見えたり、目に見えない誤解が恐ろしい。野蛮な村人の無分別な攻撃も怖いが、徐々に凶暴性を露わにするホフマンの冷徹な瞳にぞっとした。
【原作】
『わらの犬』 ゴードン・M.ウィリアムズ(角川文庫)

わらの犬


我等の生涯の最良の年
THE BEST YEARS OF OUR LIVES

(1946米/監督:ウィリアム・ワイラー/出演:フレデリック・マーチテレサ・ライト)

久々に戦場から還ってきた復員兵たちとその家族。激しい戦場とのどかな家庭のギャップで、いまいちしっくりこない様子が細やかに描かれていて、いちいち感心。特に久しぶりに会った夫婦が、なかなかお互いのペースがつかめなくて、でも徐々に少しずつ昔の関係を取り戻していくのが手にとるようにわかって感動的。妻子持ちとわかっていながら父の部下に恋をする娘(テレサ・ライト)の気持ちもよーくわかる。それにしても奥さん役のマーナ・ロイって、気品があって歳相応の色気もあって、ほんとにきれい。憧れるなあ。

我等の生涯の最良の年


ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ(完全版)
ONCE UPON A TIME IN AMERICA

(1984米/監督:セルジオ・レオーネ/出演:ロバート・デ・ニーロ、ジェームズ・ウッズ)

約4時間弱の長丁場だが飽きさせない。おなじみ哀感漂うモリコーネの音楽と、レオーネ独自の映像美が見事にマッチして作り上げられたノスタルジックな世界は、マカロニ・ウェスタンのファンにはうれしい限り。特に子供時代を描いた前半が素晴らしく、少女役のジェニファー・コネリーの輝くばかりの美しさも印象的。


ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ 完全版


ワン・ツー・スリー ラブ・ハント作戦
ONE, TWO, THREE

(1961米/監督:ビリー・ワイルダー/出演:ジェームズ・キャグニー、ホルスト・ブッフホルツ)

うわっ。びっくりした。ワイルダーにこんな毒っ気があるなんて知らなかった。ものすごいブラック。舞台はドイツのコカコーラ社。支社長はばりばり強面のジェームズ・キャグニー。部下たちはナチス時代のクセが残ってて敬礼までナチ風(爆)。そこへ社長のアメリカ娘がやってきて・・・という展開。怖いもの知らずのヤンキー娘を東ドイツ出身の若者が共産主義に洗脳しようとしちゃったり、かと思えばあっけなく資本主義の誘惑にずるずると負けてしまったり、爆笑しっぱなし。さらにキャグニー独特の早口でぱっぱぱっぱと指示を飛ばす飛ばす。おそるべきテンポのスピードブラックコメディ。キャグニー最高!


ワン・ツー・スリー【070330DVD】




[映画道楽>映画メモTOPへ]