ラストエンペラー
THE LAST EMPEROR

(1987伊・英・中/監督:ベルナルド・ベルトルッチ/出演:ジョン・ローン、ピーター・オトゥール)

3歳、8歳、15歳と、それぞれの年齢の主人公に扮する少年たちの素晴らしさと、言うまでもなく紫禁城の美しさ、坂本龍一のメロディアスな音楽に魅了される前半。民衆の怒りと時代のうねりに巻き込まれていく溥儀の悲しみがせつせつと伝わってくる後半。大人の顔も子供の顔もベルトルッチは巧みに使い分ける。

ラストエンペラー


ラストタンゴ・イン・パリ
LAST TANGO IN PARIS
(1973仏・伊/監督:ベルナルド・ベルトルッチ/出演:マーロン・ブランド、マリア・シュナイダー)

風になびく生成のカーテンが印象的な、古い空き部屋が目に焼きつく。とはいえ、主演二人にあまり魅力を感じることができず退屈。ただやたら走り回って、映画を撮りまくるという変な役、J=P・レオーの存在が、トリュフォー・ファンにはうれしい限り。

ラストタンゴ・イン・パリ


ラスト・ワルツ
THE LAST WALTZ

(1978米/監督:マーティン・スコセッシ/出演:ザ・バンド、ボブ・ディラン)

ボブ・ディランのフォークからロックへの転身は、ザ・バンド抜きでは実現しなかった。ディランからロックがはじまったとすれば、ザ・バンドの歴史はそのままロックの歴史でもある。その偉大なバンドの解散コンサートの模様とメンバーへのインタビューで構成されているのがこの映画だ。豪華なゲストとのセッションが見ものだが、注目はエリック・クラプトンとロビー・ロバートソンのギター・バトル。また、気心の知れたボブ・ディランがリードしてのラスト3曲も素晴らしい。親友・ロバートソンがディランの叫びに応えるように、ブルース・ギターをかき鳴らす姿は、何度観ても泣ける。「素晴らしい人たちが音楽に死んでいった。(僕は)とてもそんな生き方はできない」ヒッピー文化をクールに見つめてきたロバートソンが語った解散の理由。渋すぎる!!


ラスト・ワルツ 特別編


らせん階段
THE SPIRAL STAIRCASE

(1945米/監督:ロバート・シオドマク/出演:エセル・バリモア、ジョージ・ブレント)

障害のある女性ばかりを狙う殺人鬼があたりをさまよう夜。外は当然どしゃぶりの雨。屋敷には口のきけない少女と、寝たきりの女主人、アル中の女中、教授の秘書が。明らかに怪しい次男を地下室に閉じこめてほっと一息するもつかの間、意外な真犯人が・・・。口がきけないばかりに真実を伝えられない少女の歯がゆさ、悲鳴も上げられない恐怖、息詰まるような雰囲気、らせん階段を駆け下りる足音などなど、じわじわと怖いサスペンス。少女を救う医師役のケント・スミスがかっこいい。

らせん階段




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