ラヴ・ストリームス
LOVE STREAMS
(1984米/監督・主演:ジョン・カサヴェテス/出演:ジーナ・ローランズ、シーモア・カッセル)
神経の糸をヤスリで少しずつ削っていくような感じ・・・そんな表現がぴったりだと思うほどこの映画は胸が痛くてしょうがない。狂気と正気の境目で自分の立っている場所を見失ったらどうなるか?現実ではこんな体験めったにないが、映画を観ている間中、私はずっとこの不安定な状態を味わされていた。すごく真面目なことを言っているのに異常にしか見えない姉と、人を愛したいのにうまく愛せない弟をカサヴェテス夫妻が演じるのだから強烈だ。これだけ自分の中に潜む狂気を描ききることができるなんて凄い。鳥肌ものだ。ラストでジャズを聴くカサヴェテスは、大仕事を終えた作家のように見えた。これが監督兼俳優である彼の素顔なんだろうか??